難関資格とは言わないが、それなりに勉強しなければ簡単には合格できない社会福祉士国家試験。中には残念ながら5回、10回と不合格という結果を重ねてしまっている方もおられるだろう。
何度もチャレンジしておられる方に尊敬の念を示しつつ、ただ一方で、少し辛口なことを書いてみようと思う。もちろん筆者は偉い立場の人間ではない。しかも(あまり想定してはいないが)これを読もうとしている方が筆者よりも人生の先輩かもしれない。しかし敢えて失礼を承知でメッセージを記したい。
負け癖はつけない
スポーツでも人生でも資格試験でも、一度の負け(不合格、失敗)から始まって、それが何度か積み重なってしまうと、どうしても「負け癖」がついてしまう。
「自分はダメだから」「どうせまた失敗するから・・・」というようなネガティブな思いが、頭に、心に、沁みついてしまう。もちろん自覚がない場合もあるかもしれないが、根底に自信がない自分が作り上げられてしまうからではないか。
負け癖をつけないようにするには、やはり結果に対する言い訳をせずに取り組み、一歩ずつ歩みを進めること。勝ち癖とまではいかずとも「負けない癖」くらいはつけていきたいものだ。
言い訳はしない
「仕事でなかなか時間が取れなくて」「子育てが大変で」「今年の試験は(例年より)難しかったから」・・・。
もちろん、仕事をしながら勉強することは大変だ。子育てで自分の時間が確保できないこともあるだろう。もしかしたら本当に今回は難易度が高かったのかもしれない。
しかし、それでもやっぱり合格している人がいるのは事実。仕事をしながら勉強して合格している人がいる。子育て中でも合格している人がいる。いくら難易度が上がっていても合格した人がいる。
様々な事情があることは承知している。すべての理由が「言い訳」でないことも理解している。
あなたの合格できなかった理由は何だろう。単なる言い訳ではないか振り返ろう。
笑いのネタにしない
例えば、家族の前や職場の同僚の前で「いやー、今年もダメだったわー!笑!」などと自ら笑いのネタにしてはいないだろうか。
そんな風に言わなければ自分の心がもたないという場合もあるかもしれない。また周囲の人に気を遣わせたくないというサービス精神なのかもしれない。その繊細な心、優しい気持ちは理解できる。
でもそれより、家族や同僚に『合格』という良い報告をしようではないか。家族や同僚には先のように笑って見せたとしても、心の中にある「悔しい」という気持ちを次回の試験にぶつけよう。
もし「悔しい」という気持ちさえ無くなっていたら・・・?
筆者個人的には、もう受験すること自体を辞めてしまわれた方が良いと思う。社会福祉士以外にも素晴らしい資格は世の中にたくさん存在している。
余談だが、筆者は英語の勉強が好きだ。TOEICを熱心に受験していた頃、なかなか点数が上がらずに明らかに伸び悩んでいた。しかしある日ふと英検を受けてみようと思い立ち受験したところ、少々難しめの級にすんなり合格した。目線を変えるのはアリかもしれない。
本気でやる
「今まで本気で勉強してこなかったでしょう」などと言うつもりはない。きっと、その時点での最大限の努力をされてきたことだろう。その努力はリスペクトされるべきであり、もちろん筆者もリスペクトしている。
しかし、残念ながらそれでは届かなかったのだ。筆者は軽々しく言う「死ぬ気でやります」みたいな言葉は白々しくて好きではないのだが、それくらいの勢いと熱量でやるしかないと思う。
今まで5回復習していたならば10回に増やす、1日3時間だった勉強時間をどうにか4時間に増やす、SNSなどで同じく合格を目指す仲間を探して切磋琢磨する。独力で無理なら通信講座を受講してみるのもいい。
5回以上の不合格。何か変化を起こす必要があるかもしれない。
スパっと諦める
社会福祉士になりたいと思って努力されている方に対し、酷いことを言っているのは自覚している。
しかし、よくよく自分の胸に手を当てて「本当に、本当に社会福祉士の資格を取りたいのだろうか」と自問自答してみてほしい。一度心に決めたことをやり通すことも立派だが、目標を修正していくことだって立派なことだろう。
筆者はこのサイトで、社会福祉士に興味がある人、なりたい人を応援しているつもりだ。しかし「みんな絶対社会福祉士になった方がいいよ」とまでは言うつもりはない。社会福祉士でなくとも、社会に貢献できる仕事は山ほどあるし、人のためになる仕事と言われれば、きっと世の中のほとんどの仕事が人のためになる仕事だ。
自問自答し、やはりどうしても社会福祉士を手にしたいとお思いになるようならば、必ず次回こそ合格しよう。
筆者より謝罪
このようなことを記しつつ、自分でも本当に失礼な奴だなと思う。どこの誰かも分からない人間にこのようなことを言われ、嫌な思いをされた方も居るだろう。大変申し訳ない。
しかし筆者は、あなたがどうにか現状を打破して合格を手にし、これまでの努力、費やした時間を取り返してほしいと願っている。私は敵ではなく味方だと思っていただければ幸いだ。
最後に、次こそ努力が実りますよう祈念します。